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内科(15歳以上)の軽症患者を診療します。
受診前に必ず電話でお問い合わせください。(受診のお問い合わせ19:00〜)

来院時、発熱、風邪症状などがある場合は施設内での診察ができない場合があります。*直接来院されても診察できませんのでご注意ください。

NOTICE

長引く咳

Q. 咳とは?

A. 咳は気道内に吸い込んだ病原体や異物を排除する大切な生体の防御反応です。

Q. 咳が長いとか、短いとかの目安は?

A. 3週間以内を急性咳嗽(がいそう=咳)、3~8週までを遷延性咳嗽、8週以上を慢性咳嗽と呼んでいます。 急性咳嗽であれば、ほとんどが“普通の風邪“であり、 反対に慢性咳嗽の場合は、感染症以外の原因がほとんどです。 遷延性咳嗽はその中間になります。 それぞれの段階で、原因となる病気は下図のようになります。

[成人における咳の原因] 多数の資料を参考により作成

ケース1 “のど・熱・鼻”で“普通の風邪”だと思っていたのですが、咳が長引いて・・・

診断1 “普通の風邪”は、咳は3週間内に止まることが多いです。 それ以上に長引く場合は、マイコプラズマやクラミジア、百日咳の可能があります。
遷延性咳嗽全体の9.6%がマイコプラズマ/クラミジアであり、9.2%が百日咳であったとの報告があります。

ケース2 咳が長く、病院に行ったらゼーゼーと言う音(喘鳴)が胸に聞こえると・・・

診断2 喘息、COPD、心不全の3つが考えられます。子供のころに喘息であったなら、この度も喘息の可能性があります。 喫煙歴があればCOPDが考えられます。 高血圧や心臓が悪いひとであれば、心不全の可能性があります。なお、COPDとは、タバコにより気管支及び肺胞が痛んだ病気で、日本語で「慢性閉塞性肺疾患」と言います。

ケース3 2年前に禁煙したのに、最近なぜか咳や痰が出るようになりました・・・

診断3 タバコにより気管支炎傷んだ可能性があります(慢性気管支炎あるいはCOPD)。タバコで気管支を傷めると元には戻らないと考えた方がよいでしょう・・・

ケース4 昔より鼻が詰まるし、時に咽の奥に流れます。蓄膿症があるのでしょうか?

診断4 急性や慢性を問わず、鼻炎や副鼻腔炎があって鼻汁が咽の奥に流れれば、気管内に入り込んで、咳や色のついた痰の出る原因になります。慢性咳嗽の3大原因の一つです。治療としては 咳より鼻を治すのが先決です。
耳鼻科受診が良いでしょう。

ケース5 逆流性食道炎で胸やけや痛みはありますが、空咳もこれが原因ですか?!

診断5 食道に上がった胃酸やその蒸気を気管に吸い込むと、基本的に空咳が付きます。高齢者に多く、これも慢性の咳の3大原因の一つとなります。 胃酸を抑える薬を2週間飲むと、咳は軽減に向かいます。

ケース6 年のせいで時々むせることはあっても、咳は出ていなかったのですが・・・

診断6 ものを飲み込む機能が低下すると、異物(食べ物、飲み物ばかりでなく、鼻汁や唾液など)が気づかぬ内に気管に入ります。すると咳が出ます。咳が出るうちはまだ排除機能が保たれているということですが、咳をする機能が低下し、体力も低下すると、誤嚥性肺炎となる危険が増します。

ケース7 体重減少、微熱、寝汗、しんどい、咳が続いて治らない・・・

診断7 肺結核(その他真菌など)が考えられます。 8週以上に咳が及ぶ場合は用心が必要です。

ケース8 レントゲンで肺に影があると言われた・・・

診断8 肺がん、肺結核、真菌、肺膿瘍(肺炎の膿んだ塊みたいなもの)、間質性肺炎などの重篤な病気が考えられます。
咳が長引く場合は、一度はレントゲンを撮っておくのが賢明です。
なお、肺がんのせいで咳が出ることは普通なく、二次的に肺炎がおこって咳が出るようになります。

ケース9 血圧の薬を飲み始めてから、乾いた咳が出るような気がするのですが・・・

診断9 ACE阻害薬という高血圧の薬は、飲むと空咳が出ることがあります。
薬を中止すると治ります。

ケース10 以前も何回か同じことがありました。風邪引いたわけでもなく、ゼーゼーもしないのに、毎晩寝る時に、乾いた咳が出て止まりません。日中もあるのですが、寝る時がことに・・・

診断10 咳喘息が考えられます。 慢性咳嗽の中で最も多い原因の一つです。咳喘息は喘息へ移行することがよくあるため、喘息の亜型と考えられています。実際、喘息の薬がよく効きます。風邪をひいた時, 冷気、運動、雨天、受動喫煙、花粉や飛散物質の吸引などで惹起されやすく、しばしば一定の季節に悪化したりします。 なお、咳に痰が絡むことも少なくありません。
慢性の咳で、他に病名の付けようがない無い場合、気管支拡張薬(喘息のくすり)を試験的に使用し、咳が改善すれば、咳喘息と診断してよいことになっています。

ケース11 咳喘息といわれ、気管支拡張薬を飲んだのですが、咳が止まりません・・・

診断11 アトピー性咳嗽が考えられます。 アトピー性咳嗽は気管支拡張薬(喘息のくすり)で咳が止まらず、 喘息に移行することもないため、咳喘息とは別物と考えられています。 咳に対し抗ヒスタミン薬(アレルギーの薬)やステロイド薬が有効であることと、花粉症の既往などが大きな診断の助けになります。

ケース12 花粉の季節、鼻はかりでなく、のどが痒い、イガイガ・ちくちくし空咳が出て止まりません・・・

診断12 喉頭アレルギーが考えられます。
花粉、ハウスダスト、犬の毛などでアレルギーが喉(のど)おこることがあります。 耳鼻科では2番目に多い長引く咳の原因です。